Shell Cameo シェル・カメオ
その繊細で優しい表現により、世界中に多くのファンを持つシェル・カメオは、現在、その殆どがイタリア・ナポリの港町『トーレ・デル・グレコ』で製作されています。大航海時代にローマ帝国の船乗りが持ち帰った美しい貝に魅せられた彫刻家が彫刻を施したのがこの町のカメオ産地としての始まりと言われています。
シェル・カメオにはサルドニクス、コルネリアンといった天然の貝が使用されています。カメオ作家は個々の素材が持つ自然の文様や異なる厚みなどを見極めつつ彫り進めながら図柄をデザインし、さらに細部をそして仕上がりの表情を決め込んでいきます。
彫り込まれるモチーフは、神話・絵画・聖書・女性の顔や天使以外にも、花、動物等のデザインもあり、可憐で美しく、時に神々しく、また艶めかしく、時に斬新で作家のオリジナリティと芸術性に富んでいます。
作品によっては1か月以上もかかるというその工程は、一瞬の気の緩み、刃先のすべりが許されない大きな緊張を伴うものです。作家たちの独自の感性、経験に裏打ちされた熟練の技により優雅で気品に溢れる作品が作り出されています。